「県産本」という言葉を知っていますか?

「出版年鑑2016」(出版ニュース社)によると、2016年3月現在、日本で出版活動をしている会社は3,489社あり、その2,660社、約76%が東京にあるそうです。
(中村堂がカウントされているかどうかは不明です。)
そのあと、大阪、京都、神奈川、埼玉、愛知、千葉と続きますが、11番目に沖縄県が登場します。
沖縄県は、人口約140万人の人口順位25番目の県です。
出版社数が全国11位ですから、出版社の多さが際立っています。

「県産本」は、各県で出版されたという意味で使われることはなく、「沖縄県産本」の省略形として使われることがほとんどです。
そして、沖縄で出版される本の多くは、「内地(北海道・沖縄などの人が本州などをさして言う)」に出回ることは少なく、そのほとんどは沖縄県内で購入され、読まれているのです。

那覇の国際通りからほど近い場所にあるナショナルチェーンのジュンク堂那覇店には、沖縄県産本のコーナーというには広い売り場が常設されています。
ホームページでは「沖縄県産本週間ランキング!」も発表されています。

「なぜ沖縄が出版王国であり得ているか」について考え、答えを出す過程の中に、衰退する出版産業の中で生きていくヒントがあるかもしれないと思い、学び始めています。
このテーマは、この先、何度かここに書いていくことになると思います。

写真は、私の本箱の「県産本」の一部です。※「沖縄関連」も入っていますが。