小学生の時、黒板に書かれた「明日の持ち物」の中に”ヤマトノリ”があった。2年生の私は???。母に用意してくれるよう頼んだ翌朝。テーブルにのりが置いてあった。なんだ、のりじゃん、と容器に書かれた文字を読んだ。”フ・エ・キ・ノ・リ”。ええー!”ヤマトノリ”って言ったよ、”ヤマトノリ”って言ったよね、”ヤマトノリ”を連呼しながら泣きわめく私に母は面倒くさくなったのか、学校で買いなさいと苦々しい顔でお金を渡してくれた。購買部で”ヤマトノリ”を手に入れてご満悦の私だったが、ほどなくして自分の無知さ加減を思い知ることとなる。今では、思い出すたびに、あれは、癒着の罠にかかったのだと自分を擁護している。そんな不易糊の東京支社を先日散歩中に見つけた。