8月12日にFacebookに次のように書きました。


ときどき、子どものときのことを思い出します。
最近、小中学生のときに乗っていた自転車を思い出しました。
私の愛車は「ナショナル エレクトロボーイZ」という名前でした。
「エレクトロボーイZ」は、ナショナル製なので、家電メーカーらしさに満ちた自転車でした。
電子ウインカー(曲がる方向にランプの光が流れる)というかなりデコラティブな装備をした自転車で、万国博覧会を終えた当時の少年の心を鷲掴みにしました。
私もその一人で、1970年に発売がスタートしたこの自転車を、中学進学のお祝い名目で、6年生の秋(1971年)に買ってもらいました。
ネット上に残された記録を見ると、定価は39,800円で、ずいぶん高価なものを親にねだったのだと反省しています。
12年ほど前に売られていた「タイムスリップグリコ」という、食玩シリーズ第3弾「くらしシリーズ」の中に、この「ナショナルエレクトロボーイZ」があったことを知り、ヤフオクで探して先日入手しました。
私は、こんな帽子はかぶっていませんでしたが、ミニチュア自転車を見て、文字どおりタイムスリップしました。
小さなおもちゃの向こうに、子どものころの風景が見えてきます。

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もう一つ、「タイムスリップグリコ」のお話です。
食玩シリーズ第3弾「くらしシリーズ」の中に、「ナショナルラジオ クーガーNO.7(RF-877)」というのがあります。
自転車を買ってもらって、自分の行動範囲が飛躍的に大きくなった中村少年が中学生になって次に興味をもったのが、さらに自分の範囲を広げるラジオの世界でした。
Wikipediaで「BCL」という項目を検索すると、次のようなことが書かれています。
「BCL(ビーシーエル)とは、英語: Broadcasting Listening / Listeners の頭字語である。放送(特に短波による国際放送)を聴取して楽しむ趣味を指す。日本では1970年代に中学生・高校生を中心として一大ブームが起った。」
まさにドンピシャな時代です。
ローカルのAMラジオを聞くことだけでは物足らなくなった当時の少年たちは、世界の日本語放送を中心に、なかなか受信できない放送局の電波をキャッチすることに躍起になりました。
多くの家電メーカーからそれ用のラジオが発売されました。
ソニーのスカイセンサーや松下電器のクーガが人気の中心でした。IMG_8510
この食玩は、そのクーガのモデルの一つです。
私が、またも父親を口説いて手に入れたのは、ソニーや松下ではなく、三菱電機のJEAGAMというラジオでした。
近くに電器屋さんが開店して、そこが三菱電機の系列店だったことと、友達があまり持っていないラジオがほしかったことが理由です。
今改めて調べてみると、定価は22,800円でした。
1975年3月発売ですから、高校進学のお祝い名目だったと思います。
いずれにしても、いつもわがままを言っていたのだと反省します。

手に入れたラジオで、勉強もせずに、夜ごと世界の電波をキャッチしていました。
雑音の彼方に聞こえる、ワライカワセミの声(ラジオオーストラリア)やビッグベンの音(BBC放送)、バチカン放送局などに興奮したものです。
独立したばかりのモザンビーク放送(Radio club de Moçambique)が日本語放送を始めていましたが、なかなか聞くことができませんでした。

ヤフオクで、当時のラジオがたくさん売りに出されています。
一台買おうかな、と思っているこの頃です。