「先行き不透明な時代を生き抜くための探究学習への提言」に関する情報を連続10回でお伝えする「『探究学習への提言』NEWS」の第8回です。
本書をご注文いただいた方から、
「現在、探究学習が形骸化しつつある中で、どのような提言なのか期待しています」
とのメッセージをいただきました。
まさに、「形骸化する探究からの脱却」が、この本のテーマです。
「偽物の探究」から「本物の探究」への転換を提言する書です。
ご期待ください。
※本NEWSのバックナンバーは、中村堂ホームページに掲載しています。
https://nakadoh.com/?page_id=6167
本書の「もくじ」全体です。
クリックすると拡大して見ることができます。
本号では、「第7章 行動分析学の知見に基づく探究学習」の内容について紹介します。
第7章の執筆は、杉本任士先生(北海道教育大学教職大学院教授)が担当されました。
第7章は、3節で構成されています。
1 探究学習を科学的に改善する方法-行動分析学からのヒント
2 「やる気」を環境で作り出す動機づけ操作
3 学びを設計する三つの技法
「行動分析学」とは、「B.F.Skinner が確立した学問で、『人の行動がなぜ起こるのか、どうすれば望ましい行動を増やせるのか』を科学的に研究する学問である。一見難解に思えるが、実は日常生活の中で自然に使っている考え方でもある」と、本章の冒頭で説明されています。
1節では、「総合的な学習の時間」で地域課題を扱った探究学習が広がっているものの、「活動はしているが表面的で深みがない」とか「調べ学習で終わってしまう」「参加度に大きな差がある」といった課題があるという状況認識のもと、「どうすれば生徒が主体的に深く学ぶようになるのかがわからない」という疑問に対し、言葉として掲げた望ましい姿を、どのような行動で捉え、どのように引き出し継続させるかについての科学的理解の促進を「行動分析学」を通して行うことを提案しています。
2節では、探究学習で生徒が「やらされ感」を抱くのは、生徒の内面に原因があるのではなく、環境の設計にこそ理由があるとの行動分析学の考え方を紹介し、探究学習で生徒が自ら動き出すための環境デザインの具体的な方法を紹介します
3節では、行動分析学の中で示されている複数の技法の中から、課題分析、行動連鎖、シェイピングの三つを取り上げて、探究学習への応用可能性を具体的に検討しています。
—————————————-
探究学習がうまく進まないことを、生徒の内面や意欲を問題にするのではなく、教師自身が設計可能な環境条件に焦点を当てるという視点こそが、本書の中で提言している教師像であると思います。





