◇◆2019.08.20発行◆◇
◆◇中村堂創業満6年記念出版◇◆
◇◆「『教育』を解き放つ」ニュースNo.14◆◇
今号では、「『教育』を解き放つ」に掲載する対談15本のうち、
菊池 省三先生と陰山英男先生との対談
【dialogue13】今、教師に求められる力とは
を紹介します。
【対談者】陰山英男(かげやま・ひでお)
1958年兵庫県生まれ。兵庫県朝来町(現朝来市)立山口小学校在職当時、100ます計算やインターネットの活用等により学力向上の成果を上げる。NHKテレビ「クローズアップ現代」で取り上げられ反響を呼ぶ。2003年広島県尾道市立土堂小学校の校長に就任。2006年立命館大学教育開発推進機構教授。2017年退職後、教育クリエイターとして活躍中。一般財団法人基礎力財団理事長。NPO法人日本教育再興連盟代表理事。徹底反復研究会代表。
陰山英男先生と菊池省三の出会いは、今から14年ほど前に遡ります。以来、様々な場で活動を共にされてきましたが、「『基礎』か『コミュニケーション』か?」と、二項対立的に捉えられることも少なくありません。出会った頃の思い出から、それぞれが考える教育観について語り合っていただきました。
対談は、2017年12月9日に高知県いの町で開催された「第2回菊池省三先生との教師のたまごセミナー」の中で行われました。
【対談から】
菊池 陰山先生と私が並ぶと、「『基礎』か『コミュニケーション』か?」と聞かれます。私は、どちらも大切なことだと思っていますが、なかなかその二項対立の枠から抜けられない方が少なくありません。
陰山 どちらも大切だというのは、当然のことです。私だって学級経営のことについて聞かれたら喋ります。菊池先生だって、学習指導、基礎・基本についても思っていることはたくさんあるはずです。期待されているものが違うだけです。二項が対立ということはもともとないのです。対立するものを両立させること、矛盾することを両立させることこそが仕事なのですから。
菊池 そうでなかったら、「正─反─合」になりません。
陰山 私たちがここでバトルをするとメディア的には面白いでしょうし、近付いてくる人たちもいるかもしれませんが、そんなことをしていたら、仕事をするということの意味がなくなってしまいます。
菊池 子どもが示してくれる事実を見ていたら、どっちがどっちというようなことは一切ないですよね。
陰山 小学校教師は本当に可能性がいろいろある仕事です。今、「しんどい」という声がたびたび聞こえてきますが、その夢の部分を忘れないで大切にして、教師という仕事を全うしてほしいなと思います。
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